「どうぶつ健康通信」ネコちゃん版12月号★ネコちゃんの誤飲にご注意!★
2014/12/10(水)どうぶつ健康通信
★もくじ★
○クロちゃんのお話
○針だけでなく、糸も危険です
○異物誤飲が起こったら
忙しい季節、ネコちゃんの誤飲にご注意!
担当獣医師:髙田
ネコちゃんは根っからのハンターのため、動くものをみつけると
ハンティングモードになります。遊び道具でも、ひもが大好き。
そんな好奇心旺盛なネコちゃんの異物誤飲のお話です。
◇◆◇◆クロちゃんのお話◇◆◇◆
私が動物病院で勤務医をしていた時のお話です。
クロちゃん(仮名、2歳男の子)が飼い主さんと診察に来られました。
お話をお伺いすると「昨日、机の上の針山にさしておいた糸付きの針が
見つからない。お裁縫をしていた時、クロちゃんは糸を気にしていたので、
もしかしたら、糸と一緒に針を飲みこんでしまったのかも・・・」とのこと。
その時、クロちゃんに異変はありませんでしたが、飼い主さんは
「もし、縫い針を飲んでしまっていたら」ととても心配そうでした。
私はクロちゃんの口の中を見て、糸や針がひっかかっていないことを確認しました。
「針を誤飲している場合はレントゲンにうつります。」と説明し、
早速、レントゲンを撮ることに。
すると、小腸あたりに縫い針がうつっていました。
クロちゃんは、手術で、糸と縫い針を無事に取り出すことができました。
幸運なことに、誤飲による大きな傷はなく、術後の経過もよかったので、
元気よく退院していきました。
ネコちゃんが縫い針だけを飲み込むことは考えにくいですが、
夢中で糸で遊んでいて、一緒に針も飲んでしまうことが起こり得る
と実感した出来事でした。
◇◆◇◆針だけでなく、糸も危険です◇◆◇◆
糸も針も、ネコちゃんが誤飲してしまう可能性がある物の中で、危険度が高い物です。
糸は、片端が舌に引っかかったまま流れて行ってしまい、舌を傷つけたり、
腸をひきつらせて、腸閉塞や腸壊死を起こしてしまうことがあります。
針は、切っ先が口の中や消化管粘膜を傷つけたり、穴をあけてしまったりする
危険性があります。
◇◆◇◆異物誤飲が起こったら◇◆◇◆
糸や針以外にも、家の中には飲み込んでしまう可能性のあるものがたくさんあります。
12月は、クリスマスツリーのオーナメント、プレゼントのリボンなど
ネコちゃんが興味をもつ物が増える時期です。
できるだけ、ネコちゃんの手の届かない範囲に置くように工夫をしましょう。
万が一、飲み込む場面を見たり、飲み込んでしまった可能性がある場合は、
慌てずに状況を確認して、動物病院に事情を説明し、獣医師の指示に従ってください。
師走は、忙しい時期ですが、日頃から身の回りの物に気を付けて、ネコちゃんと
楽しくお過ごしください。
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