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「どうぶつ健康通信」ネコちゃん版2月号★ヒモ状のおもちゃに注意!~キキちゃんの誤飲事件~★

2014/02/04(火)どうぶつ健康通信

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★もくじ★


○ヒモ状のおもちゃに注意!キキちゃんの誤飲事件


○異物誤飲を防ぐには


○異物誤飲が起こったら


 


◆◇◆ヒモ状のおもちゃに注意!~キキちゃんの誤飲事件~◆◇◆


担当獣医師:矢﨑



「オモチャの長いヒモを食べちゃったんです。」


そう言って来院したのは、アメリカン・ショートヘアの


キキちゃん(仮名;2歳の男の子)でした。


お話を伺うと、長さ約30センチメートルの布でできたリボンを


目の前で食べてしまったそうです。


食べて30分以内だったので、リボンはまだ胃の中にある可能性が高いですが


布製のものは、レントゲン検査では見つけられません。


お薬を使って、吐かせる方法もありますが


リボンやヒモなど、長さのある異物の場合、一度に全部吐き出せずに


食道で引っ掛かってしまう危険性があります。


そこで、内視鏡を使い胃の中を検査することを提案しました。


全身麻酔となるため、飼い主さんは少し迷われましたが、


処置を急ぐ必要がありました。


「ヒモ状の異物」は、適切な処置をしなければ、十二指腸、小腸と


消化器官の中を進んでいきます。


そのまま、排泄物と一緒に出てくれば良いのですが、


長い腸を通過する間に、ヒモの一部が腸に引っ掛かってしまうことがあります。


しかし、引っ掛かった部分以外は、そのまま他の食べ物と一緒に


流れて行こうとするため、ズボンにヒモ通しを使ってゴムを通すときのように


腸がどんどんアコーディオン状に畳まれていきます。


このような状況になってしまうと、血流が行きとどかないために


腸の組織がダメージを受けてしまいます。


また、ピンっと張ったヒモが腸を傷つけて


穴が開いてしまうこともあり、大変危険です。


早期に発見できれば、手術での治療が可能ですが、


手遅れになると死に至る場合があります。


内視鏡では、腸の先までは見ることが出来ないため、


異物が腸に進んでいる場合、お腹を開ける手術をしなくてはなりません。


急いで血液検査をし、全身麻酔を施しました。


キキちゃんの場合は幸いにも、内視鏡で胃の中にリボンを発見し、


無事に取り出すことが出来ました。


翌日、キキちゃんは元気にお家に帰ることができました。



◆◇◆◇◆異物誤飲を防ぐには◆◇◆◇◆


ネコちゃんは、ヒモ状のものが大好きです。


荷造りのヒモ、プレゼントについていたリボンなど


飼い主さんに見えないところで遊んでいるうちに食べてしまい


気付いた時には手遅れだったということもあります。


ネコちゃんがヒモ状のもので遊んでいるときには目を離さない、


ヒモ状のものはネコちゃんの手の届くところで保管しないなどの工夫で


ネコちゃんを誤飲から守りましょう。


このようにオモチャとして遊んでいるものにも危険は潜んでいます。


身の回りに危険なものが無いか、ネコちゃんの視線で確認してみてください。



◆◇◆◇◆異物誤飲が起こったら◆◇◆◇◆


気を付けていても、異物誤飲が起きることはあります。


異物誤飲が起こった際にはなるべく早く動物病院に通院しましょう。


飲み込んでしまったものと、同じものを病院へ持っていくことで


不調の原因や、処置方法が早く分かることがあります。


ネコちゃんを守るのは私たち飼い主です。


今年も、家族みんなで「STOP誤飲」に取り組みましょう。



【STOP!誤飲プロジェクト】


http://www.anicom.co.jp/stopgoin/index.html


【STOP誤飲新聞】


http://www.anicom.co.jp/stopgoin/pdf/130926.pdf